| エリオです。機動六課のライトニング分隊で前線を務めています。前線メンバーは男1人だけです。ていうか主なメンバーはみんな女性です。普段はそんなに気にならないんですが、たまに気になる時があります。 特に今日は気にしなければならない日になってしまいました。 六課のほとんどのメンツで冬休みと称して温泉に行くとのことです。 以前、銭湯に行ったときは、その、いろいろと散々でした。 さて、僕はどうしたらいいんでしょうか。 ◇ 「男湯に行けば良いと思うよ」 と言ってくれたのはスバルさんで、それは行く途中のバスに言われました。 誰にも聞かれていなかったのが幸いだったと思います。キャロも軽くバスに酔ったみたいで景色を見ながらぼんやりしています。 ちなみにスバルさんは通路を挟んでお隣だったので、5分に1回は絡んできます。 さすがスバルさん、ムードメーカーっぽいです。 でもスバルさん。 そう答えてくれた直前に呟いた 「ああ、そう言えばエリオ、男の子だったっけ」 ってどういうことですか。 そんなに意識されてませんか、ボクは。 例の事件で少しは男らしさを魅せたと思ったのに。 あ、でも。 あの時って、スバルさんやなのはさんの方が何千倍も男前でしたね。 ていうか終始男前でしたよね。 すいません、でしゃばって。 ◇ 「なんだ、聞いてなかったのか」 と言ったのはシグナム副隊長でした。 それは温泉の宿舎に到着してからで、みんなが早速温泉に行こうと盛り上がっている矢先に、ボクが温泉のシステムに気づいた瞬間の言葉でした。 「あれっ、男湯は・・・」 そう漏らした直後の一言でした。 シグナム副隊長は冷ややかに、ボクに言いました。 「聞いていなかったって、どういうことですか、シグナム副隊長」 「気にするな。だいたい元よりお前のことなど、男として見ているヤツはいなかろう。ずいぶん前の銭湯でもそうだったじゃないか」 「そーそー、みんなの弟みたいなもんだって」 通り過ぎながら、スバルさんがさりげなく言い残して言った。 「弟ですか」 「ああ、何よりヘソの下に毛が生えていないお前など、意識するにも及ばん」 「いいっ!? 」 知ってるんですか、シグナム副隊長。ていうか見たんですが。それともカマかけたんですか。 どちらにしろ、あなたは鬼です。騎士の皮かぶった鬼です。 ていうかなんか前もこんな感じでほだされかけた気がします。 いや、前みたく子供用露天風呂ならまだいいんですが、あ、詳しくはサウンドステージ01をご確認ください、チラっと見た限り露天風呂しかないじゃないですか。なにこれ、まるでボクを貶めるようなステージ。 「すみません、ボクはエンリョさせて頂きますっ」 と、温泉に背を向けて逃げようとした瞬間でした。 「エリオくん、どこいくの? 温泉、あっちだよ」 素っ裸のキャロがいました。 もう逃げるのリームーです。ムリ、ムリ。 ◇ というわけでボクは今、隅っこの方で小さくなってます。 誤解のないように言っておきますが、最後までボクはレジストしました。 もう眼も開けていられません。開けた瞬間、世界が肌色に染まっている気がします。 「ふぅ・・・」 近くでシグナム副隊長のため息が聞こえます。 逃げたらきっと斬られる気がします。 そうでなくてもキャロが近くにいるんで、逃げられるわけないんですが。 「エリオ、キャロ。どうだ、湯加減は。温ければ、そこにいるアギトが追い炊きしてくれるぞ」 「やだよ、自分でやれよ」 「シグナム副隊長、エリオくんの顔、真っ赤です」 なんかもうすげぇ騒々しいです。 せめて興奮して電気が出ないように気をつけようと思います。 「うんっ、なんやピリピリするなァ。前、露天風呂に行った時にあった電気風呂みたいで快適や」 「こらエリオ! 興奮して電気出さない!」 出てましたか。 ごめんなさいフェイトさん、ごめんなさい。 もうこれ以上、温泉とか行きたくありません。 あとがき 今までの中で一番思ったとおりに書けた作品でした。 フェイトさんゴメンなさい。 2007/12/15 東牙 戻る 参考資料:2007年冬コミグッズ「わくわく温泉シーツ」 |